2013年12月25日 号(№176)
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2013年 師走しわす 平成25年、昭和88年、大正102年、明治146年
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建築学会PD/研究協議会における防水テーマの歴史
社会は防水に何を求めてきたか
戦後防水技術の変遷を学会PD・研究協議会テーマに見る。
化学、工学、電気(子)、医学、などあらゆる分野において研究開発は日進月歩で進んでいる、もちろん建築においてもそうなのだが、新たな技術が現場ですぐに 採用されることはない。採用や見直しのきっかけは多くの場合、大災害や事故である。それに伴って法律が改正され、国家プロジェクトが動き出すこともある。 その過程で蓄積された技術が見直され整理され、時にスポットライトが当てられる。防水技術に関しては、専門家が公開の場で見解を述べ、広い視点でディス カッションし、質疑応答が可能になる場は、日本建築学会においては「研究協議会」と「PDパネルディスカッション」だ。
だから、建築学会 の「研究協議会」と「PDパネルディスカッション」の防水に関するテーマを集めると、社会が建物にさらには防水に対して何を求めていたのかを大掴みできる ことになる。1998年(平成10年)松本洋一氏(当時・清水建設技研副所長)は防水をテーマとするPDの記録を纏め建築学会大会で発表した。
それから7年後、一般社団法人全国防水工事業協会は我が国の近代防水発祥から100年目の平成17年(2005年)9月、「日本の防水~防水工事100年の あゆみ」を発行した。100年史編纂委員会の主査を務めた松本氏は記念誌の中に、1998年当時の発表資料にその後の記録を追加して「日本建築学会・防水 PDテーマに見る戦後防水技術の動向」と題した資料を盛り込んだ。3ページの中に戦後日本の建築界の動向と防水技術の変遷が凝縮されており、大変便利な資 料であった。
2013年4 月、日本シーリング材工業会は機関誌「&シーラント」を工業会設立50周年記念号を「アーカイブ」特集として発刊した。編集にあたった飯島義仁広報委員長 は、記念号の中にシーリングを中心とした建築学会PD・研究協議会テーマを纏めることを、山田人司氏(安藤・間技術本部)に託した。50周年記念号には間 に合わなかったが、9月に発行された№82に「日本建築学会大会でのPD、研究協議会における防水テーマの歴史」として掲載された。
山田氏は1955年札幌市生まれ。1980年北海道大学建築学科卒。執筆に際しては、松本氏が1998年に作成した資料に詳細な調査結果を付け加え完成したという。
防水業界にとって極めて貴重なので、今回日本シーリング材工業会と山田氏の許可を得てルーフネットの防水アーカイブとして転載させていただいた。
日本シーリング材工業会機関誌「&SEALANT」(アンド シーラント)2013年9月10日発行№.82 のP12-18 である。一部訂正あり、以下の通り。
① P14左5行目「シーリグ材」→「シーリング材」
②P17表中 1919.1東北学院大学PDの⑥の「バイトテクノロジー」→「バイオテクノロジー」
「日本建築学会大会でのPD、研究協議会における防水テーマの歴史」
2013/12/16(月) 18:03:40|ARCHIVES|
「BOUSUIデジタルアーカイブ」防水歴史図書館
我が国の防水の歴史を考察する上でどうしても欠かすことのできない文献が何冊かあります。
防水歴史図書館(BOUSUIデジタルアーカイブ)では、そんな文献を1冊ずつ選び、本が書かれた当時の様子、おもな内容、その本のどこが「すごい」のか、現在生きる人たちにとって、どんな価値があるのか、それぞれの資料を担当するキュレーターが、時には執筆関係者への取材を交えて、分かりやすく解説します。
- 主な収録項目
特集ページ
- 資料第壱号「アスファルト及びその應用」
- 燃土燃水献上図を探ねて
- 「聖書と防水」3部作
- 「日本書紀と瀝青」
- 日本初のRC橋と琵琶湖疏水
- 『選択』に連載中の紺野大介 清華大招聘教授とルーフネット
- 「お初」の上七軒だより
- 日本橋改修工事
- 武生余話
- 今でも「燃える土」は見ることができる
- 「日本最初のアスファルト舗装の話」
- 板金いま、むかし -鴨下松五郎氏に聞く-
- 「塗材からみたコンクリート」
- 防水の博士たち
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