「今の防水業界がこれでいいのか」「いい仕事をすること、社会的貢献をすることと、防水工事で利益をあげることは両立すべきだ」と考えるあなたに!

2013年3月5日 号(№136)

2013年3月5日 号(№136) kagenn

2013年 弥生やよい 平成25年、昭和88年、大正102年、明治146年

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押切もえが、防水を語る

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「もえチャンがテレビで防水のこと話しているよ!!」
という、もえファンからの電話で、テレビのスイッチを入れました。記者は名前も顔も知らなかったのですが、人気モデル・タレントだそうです。>>つづきを読む

二川の写真を藤本壮介の会場構成で見る

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二川幸夫・建築写真の原点
「日本の民家一九五五年」パナソニック汐留ミュージアム
パナソニック汐留ミュージアムで~二川幸夫・建築写真の原点「日本の民家一九五五年」~が開催されている。同展の会場構成を担当した建築家・藤本壮介氏が、会場構成を担当した経緯、二川氏の作品に対する思いと、最近の自身の作品を解説した。>>つづきを読む

インフラの老朽化に備え点検・診断研究テーマ公募

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政策課題解決型で国交省が4,500万円交付
国土交通省大臣官房技術調査課は2月21日、平成25年度建設技術研究開発助成制度の公募を開始した。締め切りは3月25日。>>つづきを読む

北海道地区の建築関係者対象に講演会

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日本アス防水組合北海道支部が開催
経済アナリスト・モリタクが3月14日札幌で
テレビやラジオをはじめ多くのメディアで活躍する経済アネリスト森永卓郎氏(獨協大学教授)が「構造改革と日本経済の行方」をテーマに、日本経済のあり方をわかりやすく解説し、質問に答える。>>詳しく読む

2013年度竹中育英会建築研究助成候補募集

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1件50万円助成
一般社団法人日本建築学会は将来性のある若い研究者の今後に期待できる研究を助成する「竹中育英会建築研究助成」を募集している。応募締め切りは3月29日。>>つづきを読む

絵日記

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村野藤吾が名付けた「スタンディング工法」

連載4回目 銅板屋根とともに(下)

建築の世界では、元請けを飛び越して、専門工事業者と設計者が深い信頼関係で結ばれる、ということは珍しくありません。設計者の熱い想い(これは無理難題であることがほとんどですが)を大工・左官・板金・防水などの専門家が、誇りと時として度胸をもって挑戦・実現するという図式は、見ていて気持ちが良いものです。

村野藤吾というアーキテクトと斉木益栄というルーフィングエンジニアもそんな信頼関係でつながっていたようです。「お前が出来ないというなら、仕方がない。でもこうしたい。どうすれば可能か?」こんな会話は板金屋根だけではなく防水業界でも、かつては普通にありました。

斉木さんの「銅板屋根とともに」、後半部分に入ります。

銅板葺き屋根
銅板屋根工事のバイブル「銅板葺工事ー社寺建築を中心に」(1996年 日本銅センター刊)
編集者として斉木さんも6人の委員の一人として名を連ねている。

銅板屋根とともに(下) その①

-1銅板屋根とともに②_ページ_1-1

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先月に引き続き、小野工業所の斉木さんのインタビューを掲載します。今月は、斉木さんの印象に残る銅板屋根についてエピソードとともに語っていただきました。

命名、村野藤吾

(社)日本銅センターの『銅板屋根構法マニュアル』を作るための委員会は昭和57 年ごろから始まったのですが、2 代目の辰男社長から「お前が行け」と派遣されました。その時に言われたのが「うちでやっていることは全部発表しろ。銅板仕事は小野だけいい仕事をしてもはじまらない。他が失敗したら何にもならない」ということでした。腹が太い人でしたね。

スタンディングシームもこの時に公表しています。委員会のメンバーだった錺工事ナカノの中野社長に「これは斉木さんの考えなのに出しちゃっていいの?」と言われた記憶があります。 

それまでは、銅板でもいわゆる立平葺きの構法でした。しかし、銅板は軟らかいですから、はぜを締めると片側に引張られてしまいます。また、アールなどの屋根では、反対のはぜになったときは切り返す必要がありますが、これはまずい。そこで「両側にはぜを作ってしまえばいい」と始めたものです。それまでは両側にはぜのある構法はありませんでした。

この構法を皆さんがはじめて見たのは、新高輪プリンスホテルの飛天の間の屋根じゃないでしょうか。設計の村野(藤吾)先生は、屋根の葺き方について希望があったのですが、銅板でやるのは不可能と思えたので、先生に「銅板は紙じゃありません。0.4や0.5 の材料では先生のおっしゃるようにはできません」と申し上げたんです。

先生はそれでも「できねえかなあ… 。あんた何かいいものないか?俺は細い線にしたいんだ」とおっしゃる。それで提案したのがこの構法で「これですと見える幅が1cmぐらいになります」と申し上げたら、「おもしろいなあ。見本を作れ」というのが始まりでした。名前についても村野先生に「はぜが立っているから、スタンディングでいいじゃないか」と言っていただいた記憶があります。

ハンダと墨出し

銅板屋根とともに②_ページ_1-3 新高輪プリンスホテル

新高輪プリンスでは、先生に粘上で作った模型を見せられまして「こりゃあまいったなあ…」と思いました。「先生どうするんですか?」と申し上げたら、「どうするんでもない。屋根を葺くんだぞ」って(笑)。写真を見ていただければ分かりますが、四方から谷が入って落し口は2 ケ所しかありません。谷は全部はぜ組みしてハンダ付けをしています。はぜ組みをしてハンダを付けるというのが、谷には一番いいと思いましたね。谷の下にはルーフイングを張っただけで何も入れていません。

ハンダ付けの部分は全てはぜ組みです。はぜを組めない部分は重ねチャンチャンですが、それ以外は、一度両捨てハンダをしておいてから、重ねてチャンチャンをして、再度上からハンダをつけます。そうしないとハンダが中まで浸透していきません。重ねてチャンチャンしても、せいぜい1cm くらいしか中に入りません。ようするにハンダでめっきをして重ねてしまうのです。こうすればなかなか切れません。…ところが職人さんはやりたがらない(笑)。こういう時は、そばで見てなきゃいけません(笑)。

落し口はメーター板で作りました。水が相当溜まってもいいところまで1 枚です。そこに平葺きのはぜが全て掛かるようにしてあります。

屋根葺きは、そんなに難しい作業ではありませんでした。ただ、墨出しが大変でした。職人任せにはできませんから、こちらで納得する線を出してやって葺いてもらいました。普通の線で作って屋根を葺くのではなく、レべルを出して型を取り、型に合わせて屋根材を作って張っていきました。

新高輪プリンスでは厨房の屋根工事もやっています。これも村野先生の設計なのですが、約
500 ㎡の屋根ですが、勾配が1 寸あるかなしです。それを銅板の平葺きでという指定でした。「先生、平葺きは勘弁して下さい」と申し上げても「どうしても銅板を使いたい」ということでしたので、下に3mm 程度のゴム防水を設けました。防水層に釘を打って大丈夫かを確認するために、見本を作り水を張って半年問そのままにして置きました。
(次号に続く)

日本金属屋根協会機関誌「施工と管理」より転載

(つづく)

2013/02/26(火) 00:44:24|屋根|


「BOUSUIデジタルアーカイブ」防水歴史図書館

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我が国の防水の歴史を考察する上でどうしても欠かすことのできない文献が何冊かあります。
防水歴史図書館(BOUSUIデジタルアーカイブ)では、そんな文献を1冊ずつ選び、本が書かれた当時の様子、おもな内容、その本のどこが「すごい」のか、現在生きる人たちにとって、どんな価値があるのか、それぞれの資料を担当するキュレーターが、時には執筆関係者への取材を交えて、分かりやすく解説します。

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