「今の防水業界がこれでいいのか」「いい仕事をすること、社会的貢献をすることと、防水工事で利益をあげることは両立すべきだ」と考えるあなたに!

2011年10月4日 号(№66)

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2011年 神無月かんなづき 平成23年、昭和86年、大正100年、明治144年

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若沖(じゃくちゅう)の美術館で、防水の起源に関わる画を見る

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久しぶりにTVを見ました。BS3「美の饗宴」特集は伊藤若沖。
モノトーンの天才絵師。解説者は「若冲の抽象は、不要なものを削るのではなく、濃縮作業である」と言っていました。
小堀鞆音の粘土燃水献上図を初展示する佐野市立吉澤美術館の自慢のコレクションは、実は若冲の菜虫譜(重要文化財)。ただし、修復作業に入ってしまったので今は、精密デジタル複写しか見ることができません。
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東工大・小池、田中研究室のDNAを受け継ぐ、湯浅昇 日大教授

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湯浅先生は田中享二研究室出身でした
『コンクリート構造物を長く持たせる為には仕上げ材がその表面を保護する必要がある。このほど日本建築学会に、改修工事運営委員会が設置され本橋健司教授が委員長になられた。建築学会の中で仕上げが大きな役割を果たすようになって来るだろう。…』(全アロン防水組合定時総会懇親会での挨拶より)>>続きを読む

半年遅れのコルビジェ対談が実現

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コルビジェが目指したもの「船と建築」
世界が驚いた大震災の翌日、3月12日。当時、日本郵船歴史博物館で開催中であった「ル・コルビジェがめざしたもの~船→建築」展の企画の一環として、コルビジェの船のリニューアルプロジェクトに関わった建築家 遠藤修平(神戸大学大学院教授)と建築評論家 五十嵐太郎(東北大学教授)の対談が計画されていた。対談は中止となったが、その後、参加申し込みをしていた人たちを始め関係者から実施の強い要望があり、9月17日、会場を変えての開催となった。>>全文を読む

茅葺き屋根を守る足利消防隊

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足利学校から写真を送って頂きました。
茅葺き屋根の建物は何よりも火災が怖いので、定期的に訓練を行っているそうです。これは1月の文化財防火デーの時の様子。消防署員と足利学校のスタッフが並んで放水しています。
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絵日記

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防水・石油の創作オペレッタでデビューした田谷力三

日本書紀の「燃土燃水献上」を主題とする喜歌劇「燃える水」

オペレッタ「燃える水」台本
「喜歌劇 「燃える水」台本の表紙

日本石油が本社を東京に移転して3年後の大正6年、は創立30年に当たっていた。その年の決算は創業以来の好決算で、あったこともあり、盛大な記念式典が準備された。日石は100周年記念誌で、その様子を次の様に伝えている。

6年5月5日、両国国技館を借り切って大仕掛けな装飾を施し、午後2時から夜8時半に及ぶ式典が繰り広げられた。翌6日の「万朝報」が「東洋未曽有の大宴会」といい、「東京朝日新聞」に「斯かる多数の来賓を招き正式の宴会を開きたるは民間の催しとしては我国未曽有」と記された。式典の内容と来会者は次のとおり。

日本石油創立30周年記念式典出席者
日本石油創立30周年記念式典参加者(日本石油百年史より)

ここで注目すべきは、来賓の豪華な顔ぶれよりも余興の欄。歌喜劇「燃える水」とある。
やっと、ここでこの画(表紙)の意味が分かった。次に表紙の「作:江見水蔭」の文字を頼りに、はたして江見水蔭(えみ すいいん)の作品に「燃える水」なるオペレッタの台本があるのか、どんな内容だったのか、を調べなければならない。

しかしこの喜歌劇「燃える水」の手掛かりは、国会図書館でも、芸大図書館・上野音楽資料室でもまだつかめない。

田谷力三のデビュー作であることは(菊池清麿氏のブログ「日本オペラ史-浅草オペラ」で見つけることができる。

文献ではオペラの歴史に詳しい音楽評論家、増井敬二氏が、「日本オペラ史~1952」(2003年12月25日 水曜社刊)のP112で、田谷の談話としてこう紹介している。

田谷自身の談話によると、この4月(1917年)にテストを受けて入座したという。彼の声を聞いたローシーが「オー・ブラボー・ニッポン・イチバン・テノール・グッドボーイ」と叫び抱きかかえた話は有名だが、主役テノールの不在に苦しんでいたローシーの嬉しさは想像がつく。田谷の初舞台は、5月5日に国技館で行われた日本石油KK創立30周年式典の余興で、ローシー一座の音楽劇「燃える水」(竹内平吉作曲)だった。


竹内平吉 (たけうち-へいきち )
1887-1972明治-昭和時代の指揮者、作曲家。
明治20年9月6日静岡県生まれ。チェロをウェルクマイスターに、音楽理論をユンケルにまなぶ。東京音楽学校(現東京芸大)卒。明治44年帝劇歌劇部(洋楽部)開設と同時に専任指揮者に。その後、宝塚少女歌劇の指揮、指導にあたり、宝塚歌劇団の理事も務め、上演された歌劇等の作曲を多数担当した。昭和47年4月14日死去。84歳。

ここまで解った情報をまとめるとこうなる。

喜歌劇(オペレッタ)「燃える水」
原作:日本書紀
脚本:江見水蔭
作曲:竹内平吉
演出:G.V.ローシー
演奏:ローシー一座
出演:田谷力三ほか(田谷力三19歳のデビュー作)

※ ※ ※

田谷力三サイン

このサインは、元鹿島建設技術部長で現岩井建築事務所代表の岩井孝次さんが、鹿島時代に銀座のバンクという店で、田谷力三から手持ちの名刺の裏にしてもらったもの。

岩井さんによると、店は10年以上前に閉店しているが、かつて帝国ホテルに近い場所、高速道路下のコリドー街にあり、「田谷力三」の歌が聴ける日もあった。いわゆる歌声クラブで、ステージに向かって椅子が3~40脚並んでいた。いつも女性歌手が数人歌っていた。一通り歌い終わると客席からのリクエストに応えてくれる。早い時間に店に入ると、女性歌手が指揮者にレッスンされていたような記憶がある…という。
森繁久弥さんも来ていた時期もあり、ここからプロの歌手として巣立った人もいたそうだ。

2011/09/25(日) 08:01:26|「日本書紀と瀝青」|


「BOUSUIデジタルアーカイブ」防水歴史図書館

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我が国の防水の歴史を考察する上でどうしても欠かすことのできない文献が何冊かあります。
防水歴史図書館(BOUSUIデジタルアーカイブ)では、そんな文献を1冊ずつ選び、本が書かれた当時の様子、おもな内容、その本のどこが「すごい」のか、現在生きる人たちにとって、どんな価値があるのか、それぞれの資料を担当するキュレーターが、時には執筆関係者への取材を交えて、分かりやすく解説します。

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