「今の防水業界がこれでいいのか」「いい仕事をすること、社会的貢献をすることと、防水工事で利益をあげることは両立すべきだ」と考えるあなたに!

2013年10月12日 号(№166)

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2013年 神無月かんなづき 平成25年、昭和88年、大正102年、明治146年

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H24年度 全国屋上・壁面緑化施工実績等調査

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24年度の屋上緑化面積はサッカーコート31面分、壁面緑化は9面分
国交省がアンケート調査
都市緑化月間が始まった10月1日、国土交通省は「平成24年全国屋上・壁面緑化施工実績等調査結果」を発表した。>>つづきを読む

釜石漁師のみんなの家 竣工式延期

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ということは、「屋根葺きボランティアはまだ間に合う」幸運ということですね。
東日本大震災で壊滅した岩手県釜石市の漁業支援、交流人口拡大を目的に建設中の「釜石漁師のみんなの家」。>>つづきを読む

第7回防水シンポは10月28日(月曜)

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日本建築学会防水工事運営委員会は、委員会活動の成果をいち早く公表し関係者から得た要望や意見を今後の委員会活動に反映することを目的として、「防水シンポジウム」を開催してきた。
7回目となる今回のテーマは、建築防水分野における新たな取り組み。>>つづきを読む

絵日記

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「施工と管理」 銅屋根クロニクル -6-

今月の「銅屋根クロニクル」は、横浜市開港記念会館

銅クロニクル 横浜市開港記念館

(一社)日本金属屋根協会機関誌「施工と管理」の二月号での正倉院を皮切りに、全国の歴史的建造物の銅板屋根や樋の材料と施工技術を「銅屋根クロニクル」として紹介してきました。「施工と管理9月号」今回の銅屋根クロニクルは6回目。煉瓦とスレートと銅板が美しい横浜市開港記念館です。

記事は協会機関誌への掲載のあと順次、同協会のホームページに「銅屋根クロニクル」してアップされることになっています。http://www.kinzoku-yane.or.jp/

写真も大きく見やすいので絵是非ご覧ください。但し、諸般の事情で、まだ1回目の奈良・正倉院「瓦を下した正倉院正倉」のみです。

※ ※ ※

銅屋根クロニクル 6 横浜市開港記念会館(神奈川)

「施工と管理」2013年9月号より

屋根なしは考えられないR2131431 

横浜市開港記念会館は、横浜開港50周年を記念して、横浜市民からの寄付により建設された。大正6(1917)年6月30日に竣工し、翌7 月1日に「開港記念横浜会館」として開館した。同記念館は、横浜市の公会堂であり、翌大正7年に竣工した大阪中之島公会堂とともに大正期二大公会堂建築 といわれる。

設計は、コンペ当選した東京市の技師福田重義の案をもとに、山田七五郎を中心にして行われた。赤煉瓦に花崗岩をとりまぜた、辰野様式の赤レンガ建築である。

平成の復元工事で屋根・ドームが復活
現在の姿からは想像しがたいが、平成の復元工事まで、この建物は現在の屋根もドームもない陸屋根だった。もしこの銅屋根がなかったら、今ほどの観光名所になっただろうか。

大正12(1923)年の関東大震災によって、時計塔と壁体だけを残し、内部は焼失した。

昭和2(1927)年に震災復旧工事が竣工したが、屋根ドーム群は復元されなかった。

昭和60(1985)年に、創建時の設計図が発見されたのを契機に「ドーム復元調査委員会(委員長:村松貞次郎東京大学名誉教授)」の提 言を受け、昭和63年度にドームの復元工事に着手し、平成元年6月16日に、大正時代そのままの姿に復元された。

ドーマーはどう?

R2131358.jpg

スレートと銅板による屋根だが、銅は鋳物や装飾用パネルが多用されている。施工に際しては、スレート、銅鋳物との取り合い、薄銅板の納まり、雨水が集中する場所などには捨て銅板を敷きこんでいる。下地とのなじみを考慮して0.3ミリの磨銅板が使用された。

ひときわ目立つ高さ約36mの時計塔(鉄骨煉瓦造)は大正期の煉瓦作り構造技術の水準を示すとともに、石材装飾のディテールにはセセッションスタイルの反映がみられるという。塔は現在「ジャックの塔」と呼ばれる。

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ジャックの塔と四方を睨む大砲? 射撃管制用レーダーを照射したターゲットは黒船か。

ジャックの塔のガーゴイルは黒船に向けた大砲?
キ ングが県庁本館の塔(昭和3年約49m)、クイーンが横浜税関の塔(昭和 9年約51m)、ジャックが(大正6年約36m)。トランプカードの絵札からとも、チェスの形からとも、諸説ある。

この大砲は樋? どう作る

換算600ミリの望遠レンズでズームアップすると、ますます大砲に見えるが、実はこれは樋(とい)の落とし口。「ガーゴイル」だ。

ガーゴイルとは西洋建築の屋根の上に置かれ、雨樋を通ってきた水の排出口としての機能を持ち、西洋では動物を模ったものが多い。歴史はギリシャや古代エジプト時代にまで遡る。日本の鬼瓦につながる魔除けの要素も併せ持つ。

調査報告書によると、屋根工事に使用された薄銅板葺総面積は1,542㎡、使用薄銅板面積は2,993㎡、588人工による作業だったそうだ。

樋の納まりは?

鋳物やパネルの使用が多く、厳つい表現であるため、がっちりした樋が全体の意匠の中でも違和感なく納まっている。

バウムクーヘンR2131381
球体・円錐形の尖塔頂部は2ミリの銅板ヘラ絞り。

銅屋根クロニクルバックナンバー

  • 銅屋根クロニクルNo.1 「施工と管理 2013.2 [瓦を下ろした正倉院正倉(奈良)」
  • 銅屋根クロニクルNo.2 「施工と管理 2013.4 「大阪城天守閣(大阪)」
  • 銅屋根クロニクルNo.3 「施工と管理 2013.5 「築地本願寺(東京)」
  • 銅屋根クロニクルNo.4 「施工と管理 2013.6 「中之島公会堂(大阪)」
  • 銅屋根クロニクルNo.5 「施工と管理 2013.7.8「日本聖ハリストス正教会教団復活大聖堂(東京)」
  • 銅屋根クロニクルNo.6 「施工と管理 2013.9 「横浜市開港記念会館」

2013/10/04(金) 00:00:16|屋根|


「BOUSUIデジタルアーカイブ」防水歴史図書館

我が国の防水の歴史を考察する上でどうしても欠かすことのできない文献が何冊かあります。
防水歴史図書館(BOUSUIデジタルアーカイブ)では、そんな文献を1冊ずつ選び、本が書かれた当時の様子、おもな内容、その本のどこが「すごい」のか、現在生きる人たちにとって、どんな価値があるのか、それぞれの資料を担当するキュレーターが、時には執筆関係者への取材を交えて、分かりやすく解説します。

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