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JASS8防水工事の主な改定点

JASS8防水工事の主な改定点

防水工事標準仕様書改定の経緯

去る11月19日、建築会館で「JASS8防水工事」改定にあたっての解説セミナーが行われた。防水工事運営委員会の堀長生委員長に改定のポイントを纏めていただいた。

写真①

「JASS8 防水工事」の構成
・1節 メンブレン防水工事
・2節 ステンレスシート防水工事
・3節 ケイ酸質系塗布防水工事
・4節 シーリング工事
付録1 JASS8 M-101-2014 防水用ポリエステル樹脂
付録2 JASS8 M-102-2014 防水用ガラスマット
付録3 JASS8 M-301-2014
ケイ酸質系塗布防水材の品質および試験方法
付録4 JASS8 T-401-2014
屋上緑化用メンブレン防水工法の耐根性試験方法(案)
付録5 JASS8 T-501-2014
メンブレン防水層の性能評価試験方法
付録6 JASS8 T-601-2014
メンブレン防水層の耐久性能試験方法
付録7 JASS8 T-701-2014
陸屋根用メンブレン防水層の日射反射率測定のための
屋外暴露試験方法(案)
参考資料 メンブレン防水層標準仕様以外で防水設計上参考となる仕様

写真②

防水工事標準仕様書改定の経緯

・1953年11月: 建築工事標準仕様書制定
[屋根アスファルト防水工事、屋根防水コンクリート工事制定]
・1972年10月: 防水工事標準仕様書制定
[合成高分子ルーフィング防水工事、シーリング工事制定]
・1981年 2月: 防水工事標準仕様書改定
[塗膜防水工事制定]、[各種新ルーフィング類の規格化]
・1986年 3月: 防水工事標準仕様書改定
[メンブレン防水工事統合、ステンレスシート防水工事制定]
[メンブレン防水層の評価試験方法の公表(参考資料)]
・1993年 1月: 防水工事標準仕様書改定
[改質アスファルトシート防水工事(トーチ工法)制定]
・2000年 6月: 防水工事標準仕様書改定
[メンブレン防水層標準仕様以外で防水設計上参考となる仕様(参考資料)
の公表]、[メンブレン防水層の耐久性能試験方法(案)の公表(参考資料)]
・2008年 2月: 防水工事標準仕様書改定
[性能項目の追加]
[FRP塗膜防水の材料規定・耐根性試験方法(案)]
・2014年 11月:防水工事標準仕様書改定

主な改定点(全体)

• 仕様書全体:用語の統一、文章表現の修正
今後の海外発信を見据えて仕様の記号は英語の略号
• 1節 メンブレン防水工事
仕様内容の見直し・追加、保護仕様の見直し
関連JIS類との整合
• 2節 ステンレスシート防水工事
下地・耐風設計の見直しと吊子配置例の充実を図った.
鋼種の見直し、吊子の寸法や厚さ、許容耐力の規定
• 3節 ケイ酸質系塗布防水工事
適用部位を例示
ケイ酸質系塗布防水材の品質基準と試験方法の改正
• 4節 シーリング工事
設計伸縮率・せん断変形率見直し(AU-2)
シーリング材に起因する汚染や、仕上塗材との相性に関し追加

節ごとの主な改定点

1節 主な標準仕様の改定点(メンブレン防水)
• アスファルト防水
• 密着保護仕様(AC-PF・AM-PF)の保護・仕上げからコンクリート
平板類を削除.砂利を特記扱い.
• 密着保護仕様(AM-PS)の保護・仕上げにコンクリート平板類と
現場打ちコンクリートを追加.
• 断熱材のJISの改正(統合)
• 改質アスファルトシート防水
• 常温粘着工法・密着保護仕様(AS-PF)を追加.
• 合成高分子系シート防水
• EVA系シート防水工法・密着仕様(S-PC)の適用部位に、地下
外壁外部側を追加.
• 塗膜防水
• ウレタンゴム系塗膜防水工法の密着仕様(L-UFH)と絶縁仕様
(L-USH)に高強度形を追加

2節 ステンレスシート防水工事の主な改定点
2.1 総則
・用語の追加と紛らわしい用語の変更
2.3 防水下地の基本条件
・プレキャスト鉄筋コンクリートを標準仕様から削除
2.4 防水層の種別と適用
・風環境による適用区分の修正
・吊子配置例の充実
2.5 材 料
・使用頻度の少ない鋼種を削除
・吊子の寸法および許容耐力を規定
・野地板の追加

3節 ケイ酸質系塗布防水工事の主な改定点
3.1 総 則 • 用語の見直しを行った.
3.3 防水下地 • 適用部位の例を示す解説図を新設し、建物のどの
部位に適用されるかを明確にした.
• 解説図表の改正を行った.
3.4 防水層の種別 • 防水層の種別の表中で、種別に工法を追記した。
また、使用する防水材のタイプを明記した.

4節 シーリング工事の主な改定点
用語の統一、略号の不使用
プレキャスト鉄筋コンクリート
現場打ち鉄筋コンクリート など
4.2 文章表現の修正
4.3 シーリングジョイントに要求される性能の見直し
4.4 ALCパネル構法の見直し
・スライド構法を削除し、アンカー構法を追加
4.5 設計伸縮率・設計せん断変形率の変更(解説表4.3)
・2成分形アクリルウレタン系(UA-2)
4.6 ムーブメントの算定方法の記載の変更
・温度ムーブメントの算定を削除
・ムーブメントδ算定の全体フロー図に変更

2014/12/09(火) 02:06:59|ニュース|

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