「今の防水業界がこれでいいのか」「いい仕事をすること、社会的貢献をすることと、防水工事で利益をあげることは両立すべきだ」と考えるあなたに!

2015年10月13日 号(№265)

2015年10月13日 号(№265) 新月

2015年 神無月かんなづき 平成27年、昭和90年、大正104年、明治148年

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旧白洲次郎邸の屋根を葺いた職人が武相荘で講演

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京都美山茅葺き軍団の棟梁が10月25日に
東京都町田市:旧白洲邸「武相荘」。小田急「鶴川駅」下車徒歩15分。>>つづきを読む

「取り残された専有部分」第4回講習会

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給排水管のトラブルで、リ協が10月31日に開催
特定非営利活動法人リニューアル技術開発協会(望月重美会長)は、マンションの給排水管改修工事で、専有部分の未改修による漏水事故等の発生問題が散見されることから、これまで3回に亘り講習会を開催し、給排水管の共用部分と専有部分の同時改修工事の必要性をうったえてきた。>>つづきを読む

絵日記

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安藤邦廣氏にきく

屋根で傾奇く(かぶく) 茅葺き職人はアーティスト。だから彼らは元気なんだ。
筑波大学名誉教授・安藤邦廣氏に聞く

左 P2120416

右 P2120988

ほんの百年ほど前まで「最も安価な屋根」が茅葺きであり、今では「最も高価な屋根」が茅葺きである。茅はススキやチガヤなどを指す言葉であるが、一般的にはススキ、茅、葦(アシ、ヨシ)稲ワラ、麦ワラ、笹など、身近な草を刈り、屋根に葺いたものを広く茅葺き屋根と言う。一方、用いる材料により茅葺き(かやぶき)藁葺き(わらぶき)あるいは草葺き(くさぶき)と呼んで区別する場合もある。

一番身近な草で葺くわけだから、ヤシが生い茂るアジアの南の国ではヤシの葉で屋根が葺かれ、日本でも茅や藁が手に入り難い山間部では木の皮や、板を割いた木端、時には笹で屋根を葺くことになる。
勝手に生えているものを刈って使うから基本はタダ。農村山村の普通の人の普通の住まいや物置小屋が手近な安価な材料で葺かれてきたのだから、これらの材料が手近でなくなってきて、金属(トタン)の板の方が安くなった時、それに置き換わるのも自然の流れというものだ。

今、多く茅葺き民家の屋根を金属が被っている。

茅葺きファンから見れば茅葺き屋根が金属葺きに変わるのは苦々しいことだ。しかしある茅葺き職人は、金属板で覆われた茅葺き屋根を「缶詰(カンヅメ)」と呼び、単純に否定するのではなく、「缶詰屋根は茅葺きという文化を伝えて行く上でとても大切」と新たな価値を見出し、肯定する。それはどういう意味なのか。2013年、初めて京都深山・京街道沿いに残る茅葺民家群を訪ねて、その印象を写真で紹介したのが、(一社)日本金属屋根協会の機関誌「施工と管理」2014年1号掲載の、「あの屋根この屋根」~茅葺屋根の缶詰はタイムカプセル?」だった。(これは同協会のHPhttp://www.kinzoku-yane.or.jp/feature/index.htmlで、御参照下さい)

※ ※ ※

その年参加した日本茅葺文化協会のフォーラムで、研究者と茅葺民家のオーナー、職人たちの熱気に圧倒されてしまった。なぜ茅葺き職人たちはこんなに元気なのだろう?老職人が尊敬され、若い人たちが各地の中堅リーダーへの弟子入りを希望するのはなぜ?

昨年2014年8月19日、民家研究、茅葺き屋根研究の第一人者で、日本茅葺き文化協会を主宰する、筑波大学安藤邦廣名誉教授を、つくば市北条の事務所に訪ね、その秘密を聞いた。

二面 P2120940
2015.6.7広島茅葺フォーラム見学会で。

バスが到着したら、小走りで撮影ポイントに向かう安藤先生。首にはLズームの付いたキャノン5D2 がいつも掛かっている。その重さ約2キロ。先生より若干若い記者だが、この重さに辟易して2年前から小型軽量のマイクロフォーサーズ機に乗り換えた。「先生いつもそれを持っているんですか?」と聞くと「これで撮っておくと何にでも使える(高画質)からね」と、涼しい顔だ。

ルーフネット:トタンで覆われた美山の茅葺き屋根をしばらく見ているうちに、つくる側も、住み手もその建物を大事にしている、その愛情が表れていることを感じました。

安藤:そうだね、どんなものでも職人が丁寧に作ってくれたものは大事にしなくちゃ罰(バチ)が当たる、と思う。
職人は「物を、材料を大事に仕事しなきゃバチが当たる」といい、ユーザー住む人は、「職人さんがこれだけの仕事をしてくれたんだから、大事にしなきゃバチがあたる」と思う。バチあたりがバトンリレーされて、最後に壊すときも、「壊したらバチが当たる」といい、捨てる時も、「捨てたらバチが当たる」という。バチあたりの循環だね(笑い)。島国の中で、バチでつながっている。 「ものを大切にする心を乱す者はバチ当たり」なんだよ。

ルーフネット:茅葺き屋根を覆う金属をライバルとして否定するのではなく、「缶詰という視点」で評価する茅葺き職人の強烈な自信・柔軟な感覚にショックを受けました。

安藤:「カンズメ」と塩澤君が5年ほど前に言った。
この言葉は、茅葺きの過渡的な形ととらえている。新しい視点、新しいスタイルの出現、意識革命だね。

言い訳にならない理由が重なって、インタビューから1年がたってしまったが、その時のお話を、数回に分けて紹介する。
(安藤邦廣氏インタビュー 2014.8.19取材・北条にて)

2015/09/29(火) 00:43:47|茅葺き文化|


「BOUSUIデジタルアーカイブ」防水歴史図書館

我が国の防水の歴史を考察する上でどうしても欠かすことのできない文献が何冊かあります。
防水歴史図書館(BOUSUIデジタルアーカイブ)では、そんな文献を1冊ずつ選び、本が書かれた当時の様子、おもな内容、その本のどこが「すごい」のか、現在生きる人たちにとって、どんな価値があるのか、それぞれの資料を担当するキュレーターが、時には執筆関係者への取材を交えて、分かりやすく解説します。

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