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雨水活用で第42回水環境シンポ①

雨水活用で第42回水環境シンポ①

「雨水活用建築ガイドライン改定案」の解説と雨水活用最新情報

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司会の笹川みちる氏(NPO雨水まちづくりサポート)

雨水活用建築ガイドラインが2011年に発刊されて後、「雨水の利用の推進に関する法律」、「水循環基本法」の施行や「雨水の利用の推進に関する基本方針」の制定、さらには自然の力を賢く活かす“グリーンインフラストラクチャー”という考え方が国策に取り入れられる等、“雨水”を取り巻く社会環境が急速に変化している。

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こうした情勢との整合性を図り、関連機関との連携を強化するために、日本建築学会 雨水活用推進小委員会は、2018年3月8日(木)13時~18時、現在検討中の「雨水活用建築ガイドライン改定案」の内容の説明と、最新の雨水活用の事例報告を交え、これからの雨水活用の在り方や普及について考えるシンポジウムを開催した。

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シンポジウム会場の様子

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各項目の趣旨説明に先立ち、シンポを主催した日本建築学会水環境運営委員会の笠井利浩幹事(福井工業大学教授)が、「当運営委員会は、人間から建築・都市に至るまでの水環境を学術的な側面から検討している組織である。現在4つの小委員会と1つのWGが設置されている。2011年に発行された雨水活用建築ガイドラインを、社会環境や自然環境の変化に対応すべく、第1部では、ガイドライン改定案の趣旨説明と各章の改訂ポイントを設計・製品・施工・運用の各段階ごとに説明する。第2部では雨水の利活用に関する最新情報を紹介する。今日の議論が雨水の利活用や水循環の在り方を考える有益な機会となることを願う」とあいさつした。

(画像をクリックすると拡大します。)

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「雨水活用建築ガイドライン」と「雨水活用技術基準」の関係

500ガイドラインと基準の違い

プログラム
第1部 雨水活用建築ガイドライン改定案について
改定趣旨説明 大西和也(雨水貯留浸透技術協会)

各章改定ポイント説明

設計:神谷博(法政大学)
製品:尾崎昴嗣(秩父ケミカル)
施工:小川幸正(大林組)
運用:岡田誠之(東北文化学園大学)

第2部 雨水活用の最新情報紹介
雨水利用による島おこし 笠井利浩(福井工業大学)
災害時の雨水利用 熊本県
雨水浸透による流出抑制効果の検証 雨水貯留浸透技術協会
将来の雨水活用建築を担う、建築士の育成 河原デザイン・アート専門学校

雨水利活用においては、集雨装置の施工は重要な要素であり、集雨、保雨、整雨、配雨といった各段階において防水工事とのかかわりが考えられる。例えば、ガイドライン改定案の「施工」の章において
「屋根面・屋上面・壁面からの集雨面積はできるだけ多くとるように計画」、「雨水貯留槽の防水・防食」、「サイホン雨水排水システムの追加」、「屋根等の集雨面において冷却塔ブロー水や屋上緑化区域からは集水しない」などの記述がある。

会場から、「雨水利用のためには雨水を溜め、導き、コントロールするための防水技術が重要な要素技術になると思うが、防水分野との情報交換・協業はないのか」、と質問があり、主催者側から「1次貯留として庭やタンクではなく陸屋根に雨をためてしまうということは、考えられなくはない。現時点でガイドラインでは想定していないし、防水メーカーも参画していない。今後その分野とも情報交換し、協力していくことはあると思う」と回答した。

つづく(事例紹介と「雨水活用建築ワークショップ作品「紹介」は次回)

2018/03/17(土) 07:06:50|ニュース|

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