防水の歴史を建築学会誌掲載論文から紐解く(1)
防水の歴史を建築学会誌掲載論文から紐解く(1)
防水の研究はいつ始まったか
明治19年(1886)4月、造家学会が設立された。翌年明治20年(1887)1月には機関誌「建築雑誌」が創刊される。「造家」の名称は、現在の東京大学工学部の、当時の名称が、工部大学校造家学科であったことによる。明治12年(1879)第1回卒業生が辰野金吾、片山東熊らである。
建築学会のHPから、建築雑誌創刊号より、掲載論文を一編ずつクリックしてゆけば、逐一検索は可能である。
一方、写真の「建築雑誌総目録」では、各時期ごとに、材料・工法に関するどのような論文が掲載されていたかを、概観できる。
写真右端の「2」のシールが上部に貼られたのが、建築学会創立50周年記念として昭和11年6月に発刊された、「建築雑誌総目録」で実際上の(*)第1号である。
この号では、論文は、
Ⅰ歴史、Ⅱ意匠及装飾、Ⅲ設計に関する基本事項、Ⅳ設計計画、Ⅴ各種建築、Ⅵ材料、Ⅶ構造、Ⅷ施工、Ⅸ設備、Ⅹ法規、Ⅺ都市計画、Ⅻ災害、ⅩⅢ雑。
に分類され、
Ⅵ材料の11項に「アスファルト、ピッチ」という分類項目があり、最も古いものは
◎地瀝青 黒沢利八 2集 17号 明治21年(1881) 5月 73頁
であった。
次回は
(2)2~7巻の発行年次、分類方法と
(3)2集の掲載論文
(4)3集以降の掲載論文
2019/03/09(土) 16:34:11|ARCHIVES|