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第43回日新工業水コンペ

第43回日新工業水コンペ

1等はコロンビアの学生エドアルド・ダビア氏
今回のテーマは「ボタニカル・アーキテクャー」

1等

水コンペ 主宰者社長挨拶 P2210283
表彰式で挨拶する主催者の日新工業 相臺公豊 社長。

2016年11月30日、東京・六本木の国際文化会館で、第43回日新工業建築設計競技(通称水コンペ)の表彰式が開催された。

今回は登録数819件、作品応募数351点となった。賞金総額は260万円で、1等1点100万円。2等1点50万円、3 等 1点30万円、 佳作8点10万円。応募者の内訳は、学生44%、社会人26%、海外30%となっている。昨年は海外からの応募が8%だったのに対して、大幅に増え、台湾57名、中国27名、韓国6名、ロシア4名、フランス3名その他多くの国から応募があった。

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表彰式の後パーティーの前の記念撮影。前列は審査員。

審査委員長:六鹿正治(日本設計取締役会長)写真前列左から3人目
審査委員:北山恒(法政大学教授、Architecture WORKSHOP主宰)
山梨知彦(日建設計 常務執行役員 設計部門副統括)
乾久美子(横浜国立大学大学院Y-GSA教授、乾久美子建築設計事務所主宰)
長谷川豪(長谷川豪建築設計事務所代表)
相臺公豊(日新工業代表取締役社長)
(敬称略)

六鹿委員長 P2210285
入賞者に表彰状と賞金を手渡す六鹿委員長。

2等 P2210279
2等 岩本草代氏

3等
3等 カン リ氏・ウー ズオーイアン氏

今回のテーマが発表された際、審査委員からは事前に以下のコメントが示されていた。

六鹿正治
建築と植物の関係でも、建築そのものがボタニカルでもよい。密林の一軒家、コートヤード、都市公園。植物園や温室、箱庭や盆栽、屋上緑化や壁面緑化すらよい。視点を変えて、生活空間やワークプレイスがボタニカルだったらどうか。しかし既存のものより、本質的で新鮮な作用を人間におよぼすような植物と建築の関係の提案が欲しい。

北山恒
「アーキテクチャー」という概念の中には、自然環境から人工環境を括り出す技術のような意味があります。だから、建築を考える時は絶えず自然の存在を考えることになるのです。「ボタニカル」という言葉には、人間を中心とする、自然に対して傲慢な姿勢を感じます。あるがままの自然と、人工的な自然の差異を感じる感受性が大切です。

山梨知彦
植物そのものからその知の体系を指す「ボタニカル」という言葉に、建築そのものからシステムや構造の体系までを示す「アーキテクチャー」という言葉を接続することで、多焦点で広がりのある問題設定ができたのでは、との思いがあります。ベタな植物建築からどれだけ距離を取った跳躍が提示されるのか、楽しみにしています。

乾久美子
日新工業建築設計競技はこのところメッセージ性の強いテーマ設定が多いが、今年も例年に増して興味深いものとなった。ボタニカルは単なるグリーンにあらず。動かないはずの自然はさまざまな主体によって運搬され、移動し続けている。その主体のひとつとしての人間と自然との関係を考えてみよう。

長谷川豪
ボタニカル・アーキテクチャー=植物学的建築は、壁面緑化のような「PC(ポリティカル・コレクトネス)建築」や、室内外に植物を並べた「カワイイ建築」といった既存のカテゴリーに収まらないものになるはずです。人間と植物と建築の新しい関係性をぜひ大胆に描いてください。

相臺公豊
「水コン」の愛称で親しまれているこのコンペも43回を迎えました。「ボタニカル」という言葉にはさまざまな捉え方がありますが、日本では古くから「本草学」として人と植物の関係が議論されてきました。激しくなる気候変動の中で、どのように建築は自然と向き合えばよいのか、皆さんの解答が楽しみです。

パーティーの際、恒例の入選作品に対する審査員の、容赦のない親身な講評があったが、その詳細は次回で。

2016/12/09(金) 23:59:14|ニュース|

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