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第41回水コンペのテーマは「アンダー・ワン・ルーフ」

第41回水コンペのテーマは「アンダー・ワン・ルーフ」

綜合防水メーカー・日新工業(相臺公豊社長)が1974年から実施しているアイデアコンペ「日新工業建築設計競技」通称「水コン」。その41回目のテーマが発表されている。今回は「アンダー・ワン・ルーフ」。賞金総額は260万円。 1等 1点 100万円 、2等1点 50万円 3等1点30万円と相変わらず魅力的だ。応募の登録は10月1日まで受け付け中。

水コン

審査委員長は六鹿正治(日本設計取締役会長)氏で、審査委員は次の各氏。
北山 恒(横浜国立大学大学院Y-GSA教授、architecture WORKSHOP主宰) 山梨知彦(日建設計執行役員設計部門代表)、乾久美子(東京藝術大学准教授、乾久美子建築設計事務所主宰)、長谷川 豪(メンドリジオ建築アカデミー客員教授、長谷川豪建築設計事務所代表)、相臺公豊(日新工業代表取締役社長)。

今回のテーマの主旨と、審査員によるヒント(コメント)が次の通り発表されている。

今年のテーマは「アンダー・ワン・ルーフ」です。
直訳すれば「ひとつ屋根の下」となりますが、今回は、その日本語が醸し出すホームドラマ的なイメージではなく、より建築的な提案への広がりを期待して、あえて「アンダー・ワン・ルーフ」としました。

「アンダー・ワン・ルーフ」という言葉から導かれる建築の可能性、あるいは「アンダー」「ワン」「ルーフ」それぞれの単語のもつ建築への展開力を掘り下げて、提案に結びつけて下さい。かつて日本は、屋根をルーフと読み替えることで、伝統建築から近代建築へと飛躍することができました。言葉に付随する慣習的なイメージがひとつ外れるだけでも、そこから建築そのものを考えるフィールドは広がるのです。

たとえば、ルーフはワン・ルーフ、つまり「ひとつ」と定めていますが、そのかたち、大きさ、高さ、素材や性能については自由に考えられますし、ひとつのルーフとはどういう状態までが「ひとつ」なのかについても自由に考えることができます。

また、アンダー・ルーフといっても、ルーフの下の空間の、広さ狭さ、高さ低さ、明るさ暗さ、寒さ暖かさ、あるいは床・壁・天井などについては自由に考えることができます。

そして、その「アンダー・ワン・ルーフ」はなんのためにつくられるのか、どのような出来事が行われる場所なのか、そこはどのような環境なのか、あるいはそれはどのような環境に建つのか、についても、自由に考えることができます。

みなさんの「アンダー・ワン・ルーフ」の提案を広くお待ちしています。

審査委員コメント

六鹿正治
最近設計した研究所のコンセプトは「アンダー・ワン・ルーフ」でした。単一の建物の中で多分野の融合から鮮烈な創造を期待するものです。住宅でも「ひとつ屋根の下で」という常套句があります。複数の人の関係、異なるものが併存し刺激し合うことから何かが生まれる、そんな状態を生み出せる「ワン・ルーフ」はどんなものでしょう。

北山 恒
「アンダー・ワン・ルーフ」は文字通り「ひとつの屋根の下」ですが、それは家という概念を拡張した中間集団を想定していただいてもよいですし、多様性を包み込む大きなカバーなのかもしれません。ルーフという始原的な建築部位を使いながら、新しい社会のあり方を構想する空間を提案してほしいと思います。

山梨知彦
イメージを掻き立てるテーマってあると思う。今年の課題、「アンダー・ワン・ルーフ」はまさにそんなテーマで、審査員である僕らもどんどんイメージが膨らみ、満場一致で採択されました。おそらく、多彩な案が集まってくるに違いないし、このテーマを投げかけた以上、それらをしっかりと受け止め、議論したいと思っています。

乾久美子
抽象的な「コンセプト」からではなく、具体的な建築のパーツから考え始めることを求める今年のテーマは興味深いです。私も普段はそのような方法で考えているので、アイデアコンペだからというフィルターをかけずに案を見ることができるのかもしれないと期待しています。

長谷川 豪
ルーフ下の空間はもちろん、ルーフそのものも新しいイメージをもつものであってほしい。しかしそれでもそれはルーフなのだから、「ルーフではない何か」になってしまわないように、ルーフの歴史性を自分なりに引き受けてほしい。大胆な提案を期待しています。

相臺公豊
このコンペもいよいよ41回目を迎えることになりました。そしてふたたび原点に戻って「ルーフ」を取り上げます。ルーフをこれからの建築でどのように扱うか、あるいは位置付けるかに関心があります。単なる雨風をしのぐだけではない、新たな「アンダー・ワン・ルーフ」を提案してください。

コメント

前回の表彰式の様子。入賞作品に対して審査員がそれぞれ率直なコメントを述べる。この種のコンペにしては高額な賞金もさりながら、入賞者にとってはこれが大きな魅力になっている。

2014/07/26(土) 01:10:13|ニュース|

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