「今の防水業界がこれでいいのか」「いい仕事をすること、社会的貢献をすることと、防水工事で利益をあげることは両立すべきだ」と考えるあなたに!

田中教室 最終講義

先生 これからは?

建築材料・防水研究の第一人者 東京工業大学田中享二 教授の退官に当たって、最終講義と謝恩会が3月9日、東京工業大学すずかけ台キャンパスのすずかけホールで行われた。

終講義

講義の詳細は本サイトの「田中教室」で順次報告します。
当日講義の始まりは、田中先生が北大に入ったきっかけ、ダム建設現場のアルバイト、修士時代、北大での小池迪夫(みちお)先生との出会い、助手として東工大に来た経緯、…そして研究への取り組み。いつもの、わかり易く、偉ぶらない、にじみ出るユーモア。世界初という研究成果や研究への取り組みの姿勢を、防水材料・技術・工事に関わる人たちに伝える慈愛に満ちた話でした。

記憶に残ったいくつかの言葉だけ紹介します。

「研究対象の材料と一体になれ」真剣に取り組めば材料の気持ちがわかってくる。すると、どんな試験をすればいいか、研究の進め方が見えてくる。

「子どもたちに、次世代に伝えねばならないものは多い。その有効なツールが建築。だから建築は文化を伝えるというスケールで考えたい。」だからこそサスティナブルという考えが出てくる訳で、防水も、そのスケールで自分の役割を考えてほしい。

「田中先生、この後どうするんですか?」という質問の答え。

田中先生絵

講義の後、会場を移し謝恩会(懇親会)が行われた。
そして田中教授が最後にこう挨拶しました。

43年間防水とかかわり、人生の2/3を防水と酒(笑)に塗りこめられた人生でした。
この後は清らかな(笑)生活を送りたいと思っています。
「退官後、どうするんだ」とたくさんの人たちから尋ねられました。そのヒントが講義の最後のスライド(写真上)にあります。1年前から先生について、ボタニカルアートを習っています。
あの絵は私が描いた絵です。屋上緑化で防水層と植物の根を研究している中で、根の絵をたくさん描きました。世界初の「根のボタニカルアーティスト」になろうと思っています。
50枚から100枚たまったら図鑑を出します。必ず買って下さいね(笑)。
ただ、学会その他の役職からの退任をお願いしたのですが、ことごとく返り討ち(笑)にあってしまいまいた。ある団体がデスクを用意してくださったので(編集部注:おそらくJWMAのアドバイザー)、ここを拠点に、逃げ切れなかった(笑)役割を果たしていきたい。だから「世界初の根の図鑑」の発行は少し遅れそうです。

Photo Book


画像の説明

東京工業大学すずかけホールで最終講義。
建築材料研究中でも防水研究の第一人者・東京工大・田中享二先生が北海道大学を卒業したのは昭和44年。修士進学の前から防水研究を続けていたからこれまで43年間防水研究を続けてきたことになる。学界、業界への貢献の大きさ、その人柄を慕う関係者の数は計り知れない。

画像の説明 画像の説明
事前登録270名。30分前には満席。

画像の説明

二次会
名残惜しい二次会も今おわり。
中締めならぬ本締めの発声は元田中研究室、
現清水建設技術研究所 橋田浩センター長。

2011/03/16(水) 11:02:39|ひと|

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