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ヴェネチア・ビエンナーレは6月7日から

ヴェネチア・ビエンナーレは6月7日から

オープニングの案内

第14 回 ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展が6 月7 日から11 月23 日までイタリアで開催される。日本館では、国際交流基金(ジャパンファウンデーション)が「In the Real World 現実のはなし ~日本建築の倉から~」展を開催する(コミッショナー・太田佳代子氏)。

ジャパンファウンデーションから、日本館のオープニング概要と、展示に関するステートメントが発表されたので紹介します。

オープニング概要
日時:204 年6 月6 日(金)15:30-
会場:ジャルディーニ地区内にある日本パヴィリオン前
(所在地:Padiglione Giapponese Giardini della Biennale, Castello 1260, 30122 Venezia)

【ステートメント】
日本の建築において、近代は1970年代に徹底的な見直しをこうむった。国土の破壊と更新が繰り返され、その潜在的な矛盾が一気に露呈したのである。ところが矛盾が主体的なリアクションを生み、新しい近代の地平が広がり始めた。

日本の近代化100年における建築の本質を探るこの展覧会で、我々は70年代に現れた新しい地平の物証を、様々な場所から集めた。次世代の建築家たちによる、新しい建築や暮らし方への提起。その彼らによる世界の集落調査の記録。カメラと手帳を携えて街へと深く入り込んだ研究者たちの記録。彼らを支えた雑誌。

今年の日本館は「100年の蔵」に見立てる。近代化を物語る様々なモノの中に、現実の都市を、そして近代化の隠された物語を掘り起こした、70年代の人々の豊かな建築の世界を展示する。そこに日本が生み出した、建築の本質的な力を見出すために。

【第14回 ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 全体概要】
会期:2014年6月7日(土)~11月23日(日)
総合ディレクター:レム・コールハース
総合テーマ:ファンダメンタルズ(基本要素)
各国パヴィリオン統一テーマ:近代化の吸収:1914-2014
http://www.labiennale.org/

日本館の展示に関しては以下の通りで、協賛の中に防水メーカーである田島ルーフィングの名がみえる。
なお日本館では、中谷ディレクターの発案により、当初計画になかった日本と韓国における屋根の企画展示が追加されており、屋根関係者としては注目したい。

【第14回 ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館展覧会情報】
会期:2014年6月7日(土)~11月23日(日)
場所:ヴェネチア・ビエンナーレ ジャルディーニ地区、日本館
展覧会タイトル:「In the Real World」
コミッショナー:太田佳代子
ディレクター:中谷礼仁
エギュゼキュティブ・アドバイザー:山形浩生
展示デザイン:小林恵吾
史料調査:本橋仁
主催:国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
特別助成:公益財団法人石橋財団
協賛:株式会社日建設計、株式会社LIXIL、積水ハウス株式会社、田島ルーフィング株式会社+株式会社タジマ、株式会社岡村製作所、安藤忠雄建築研究所、鹿島建設株式会社、株式会社大林組、株式会社資生堂、株式会社竹中工務店、清水建設株式会社、大成建設株式会社、TOTO株式会社
助成:一般社団法人東京倶楽部、公益財団法人野村財団、公益財団法人ユニオン造形文化財団、公益財団法人大林財団、財団法人生涯学習開発財団
協力:アリタリア-イタリア航空

「屋根ってなんだ」を問い直す日韓共同シンポも開催

中谷氏
質問に答えるディレクターの中谷礼仁氏(早稲田大学教授)

ところで、「日本の近代化100年における建築の本質を探る」というこの展覧会で、「1970年代」が何故キーワードになるのか、ディレクターの中谷礼仁氏は4月17日に行われた記者会見の中でも大変わかり易く明解に解説した。
更に「70年代がキーワードになる」という考えを世界に問う、というが、その認識そのものは日本国内で共有されているのか?…
という記者の質問に対して、こう答えてくれた。

実は本当は日本でやるべきことを世界で先にやってみようというプロジェクトである。
そこで鍛えられたものをもう一度持ち帰り展開する。それを、ヴェネチアでやってみたい。
70年代に起こっていたことは、世界の中でも展開していたと僕は確信している。

記者会見
4月17日の記者会見の様子

また、屋根に関する韓国との共同プロジェクトの内容に関する質問には、同じく発案者として中谷氏が次のように解説してくれた。

軍国主義の中で、モダニズムの建物の躯体に屋根を載せたもの「帝冠様式」という物があり、それが日本趣味を体現するものだ、と考えられていた一時期がある。
モダニズム(建築)に屋根を載せるということは右翼的、国家主義的な、ミリタリスティックな文脈でとらえられることが、20年くらい前までは多かった。ところが(日本全国)どこへ行ったって、(たとえば)リゾートホテルにも屋根がある。つまりある地域の地域性をモダナリゼーションの中で表現するには、屋根を付けるということはすごく手っ取り早い方法だ。そこのギャップがあまりにもあり過ぎる。
まず、日本あるいは韓国においてモダニズムの上の屋根がどういう意味で使われたかを検証する。恐らく政治的コンテクストが出てくるだろうが、それにとらわれずに、屋根という物をもう一度、建築部材としてきっちりと問い直してみよう。アジアでは屋根は特に重要だから、デザインの中で屋根がアジアに寄与するものがあるならば、それをモダニズティックなデザインとしてもう一度振り返ることができないか。という2段階で考えている。
まず過去の屋根に(付きまとう)政治的意味合いを総括する、それから形として機能としての屋根とアジアという問題をもう一度世界に向けて展開する。そんなシンポジウムになると思う。

2014/05/20(火) 02:53:41|屋根|

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