はなと屋根 やねと桜
はなと屋根 やねと桜
日本橋、日銀本店周辺の桜は満開(4月1日撮影)
日銀本店の美しい緑青の屋根と桜のピンクが引き立てあう。
重要文化財日本銀行本店。コンドルの弟子である辰野金吾の設計により、1896年明治29年)竣工した。日本人建築家の設計による初の本格的国家的建築で、ルネサンス風ネオバロック様式といわれる。
石積みレンガ造の地上3階、地下1階建て。地下と1階部分の外装は花崗岩を積み上げ、2、3階は安山岩を積み上げている。
辰野金吾はこの設計に当たり、欧米の中央銀行を調査し、その中でも全体の意匠は、ベルギー中央銀行を参考にしたといわれている。
屋根は、下から見ると落ち着いた緑青銅板だけが見えるが、実は鋼板も多用されている。その様子は金利や国債が話題になった時にテレビを見ているとよくわかる。鉄板の下にはメンブレン防水が施されていることも、防水関係者には知られている。
重厚かつ閉鎖的な建築だが、実は1週間前までに予約すると、内部を見学できる。
http://www.boj.or.jp
向かって右側に連なる6階建ての建物は昭和10年~13年にかけて増設されたものだ。その設計は長野宇平治。長野は明治26年に東京帝国大学造家学科卒業、日本銀行の技師として全国に残る銀行建築を手がけた。
もちろん近くのお江戸日本橋の桜も満開だ。
2014/04/02(水) 18:45:01|屋根|