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「燃土燃水献上図刺繍」の謎が一部解けました

「燃土燃水献上図刺繍」の謎が一部解けました

「佐野市立吉澤記念美術館小堀鞆音没後80年展」勝手に応援企画

11月13日 「小堀鞆音没後80年展」最終日です

小堀鞆音原画「燃土燃水献上図」刺繍作品

燃土献上刺繍

縦30センチ、横45センチの刺繍作品。日本書記の記載にある「天智天皇に越の国から燃える土(瀝青)と燃水(石油)が献上された」という故事を描いた小堀画伯の「燃土燃水献上図」を忠実に再現している。

刺繍燃水燃土部分
燃土(瀝青)献上のため近江宮に運ぶ。

刺繍
燃土(瀝青)部分の拡大。

既に紹介したように、これは6年前に死去した、松本工業㈱の佐藤健二社長の妻とよ子さんが、防水業界の歴史に詳しい新バ―レックス工営の取締役会長に遺品として額装し贈呈したもの。

丸山さんによると「主人の亡父が大切にしていたが、主人は気にも留めずシミだらけにした。主人が亡くなった後、そのことを思い出した。私が持っていても仕方無いので、もらってほしいと思い額装した」そうだ。

丸山さんはルーフネットのサイトで小堀画伯の絵を見て同じ画柄であることに気がついた。そして、とよ子さんに入手経路を尋ねたところ、「義父が日本橋の方の会社からもらったらしい」とのことだった。

丸山さんは「日本石油が30周年記念事業の一環として小堀鞆音画伯に日本書紀の天智天皇への瀝青献上の絵を依頼したということであるから、この織物も、日石の関係でつくられ、配られたのかもしれない。でも私は画のことも、刺繍物のことも全く聞いたことが無い。ご存知の方がいたら、教えてほしい」と話していた。その後、丸山さんはこれを、田島ルーフィングに寄贈し、現在東京・秋葉原にある同社東京営業所の応接室に飾られている。
 
このほどこの刺繍作品の謎が一部判明した。そのきっかけは、灯台もと暗し、こんな近くにあった。

ARK

アスファルトルーフィング工業会事務局長の武田さん。「日本石油の社史で、この画をみたことがある。」と記念誌を探してくれた。

武田さんは昭和30年に日本石油に入社した。退社後アスファルト同業会事務局、1年後ARKアスファルトルーフィング工業会事務局長に就任。

武田さんによると入社3年目に、会社から記念品として「こんな布をもらった」という。それだ! その年は創立70周年のはず。更に100周年記念誌の編纂室長はかつての上司で、今でも定期的にあっているというではないか。かつての日石100周年記念誌社史編纂室長と会えることになりました。

2011/11/13(日) 00:26:09|「日本書紀と瀝青」|

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