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2013年10月5日 号(№165)

2013年10月5日 号(№165) 新月

2013年 神無月かんなづき 平成25年、昭和88年、大正102年、明治146年

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24年度売上100億円超え。

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25年度関東防水管理事業協組総会
関東防水管理事業協組(略称・関防協)は」9月25日、東京・虎ノ門のホテルオークラ東京で、平成25年度通常総会を開催した。>>つづきを読む

迎賓館赤坂離宮前庭公開は、11月1日(金)~3日(祝・日)

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内閣府が迎賓館赤坂離宮の前庭公開スケジュールを発表しました
国宝・迎賓館赤坂離宮本館を間近で見よう。内閣府のインフォメーションです。>>つづきを読む

グランルーフはやっぱり グラン庇(ひさし)ではなかった

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9月20日東京駅八重洲に「グランルーフ」オープン
光の帆をイメージしたという大屋根(グランルーフ)。屋根は光の帆、柱は帆柱ということになる。長さ230メートル、最大高さ27メートル。>>つづきを読む

絵日記

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「日本書紀と防水」のおさらい

Roof-Net新人読者のための「おさらい其の弐」です。
「日本書紀と防水」を図像化した小堀鞆音(こぼりともと)の「燃土燃水献上図」

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前号の読み物は、「聖書と防水」のおさらいでしたから、今回は日本に戻り、防水のちょっと素敵な歴史に目を向けてみましょう。

防水という言葉が直接出てくるわけではないのですが、日本書紀に「燃える土・燃える水」の記述があります。これはそれぞれ、アスファルトと石油である、とされています。当時のアスファルト(土瀝青とよばれた天然アスファルトです)の用途は接着・防水・防腐です。

この日本書紀の記述にもとづき、日本石油(当時)は大正3年(1914)、小堀鞆音(こぼりともと)に「燃土燃水献上図の制作を依頼しました。

そして、この絵を参考に現在、毎年7月、新潟県胎内市(旧黒川村)と滋賀県近江神宮を結ぶ「燃水祭」が斎行されています。

部分拡大
小堀鞆音「燃土燃水献上図」(一部)。前の甕が燃える水、後ろの唐櫃(からびつ)が燃える土。

日本における石油、アスファルトに関する最古の記録が日本書紀。その第27巻、668年(天智天皇7年7月)の節に「越の国より燃える土と燃える水を献る」と書かれている。

>>ルーフネット109号「なぜ「燃水祭」が「防水のお祭り」で、天智天皇は「防水の祖神」なのか?」をご参照ください。
http://roof-net.jp/index.php?%E3%81%AA%E3%81%9C%E5%A4%A9%E6%99%BA%E5%A4%A9%E7%9A%87%E3%81%AF%E3%80%8C%E9%98%B2%E6%B0%B4%E3%81%AE%E7%A5%96%E7%A5%9E%E3%80%8D%E3%81%AA%E3%81%AE%EF%BC%9F

大正3年、日本石油(株)(当時・現JX日鉱日石エネルギー㈱)は、当時、日本画壇のリーダーの一人で日本の歴史画の父と称された小堀鞆音に、自らの業界の歴史画制作を依頼した。完成した画が「燃土燃水献上図」。近年行方が分からなかったが、2011年、JX日鉱日石エネルギー㈱と防水関係者の尽力で発見され、同年10月1日~11月13日、小堀鞆音の生地である栃木県佐野市にある「佐野市立吉澤記念美術館」で本邦初の一般公開となった。
http://www.roof-net.jp/index.php?%E7%87%83%E5%9C%9F%E7%87%83%E6%B0%B4%E7%8C%AE%E4%B8%8A%E5%9B%B3%E3%82%92%E6%8E%A2%E3%81%AD%E3%81%A6参照。

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佐野市立吉澤記念美術館 小堀鞆音没後八十年記念展図録

16 燃土燃水献上図 大正三年(1914)
JX 日鉱日石エネルギー株式会社所蔵  額装一面絹本着色69.9X100.8㎝。

「日本書紀」(巻二十七、天智天皇七年)の記述「越国献燃土与燃水」に基づく画。越国(現新潟県)で産出した燃土(アスファルト)と燃水(石油)を献上する様子を描く。下図が東京藝術大学に所蔵され「大正三年博覧会出品画」との裏書があるが、東京大正博覧会へ美術部門への出品は確認されない。

当時の日本石油株式会社の依頼で、制作されたようで、以後石油業界では複製・印刷等で図像が浸透した。前田青邨による同主題の作や、本作からモチーフを引用した塚田秀鏡の作品(彫金)の存在も知られる。

また、昭和58年以降、この絵を参考に、新潟県黒川村(現胎内市)から天智天皇を祭神とする近江神宮への「燃土燃水」の献上行列が毎年七月に実施され、同神宮の「燃水祭」の神事に供されている。

先行図像のないこの故事を描くにあたっては、故事とは時代が隔たるが「鳥獣戯画」「伴大納言絵巻」のような平安鎌倉期絵巻を参照したようだ。金砂子の大部分は後年の修理の際に施されたもの。

近代に入って重要性を増した石油業界の人々が自らの「歴史」の図像化を求めた、またこの鞆音画が典拠・参照されたことなど、歴史画と社会との関係性が興味深い作品。初公開(文献D6参照)。

佐野市立吉澤記念美術館 小堀鞆音没後八十年記念展図録作品解説より

編集注1:野市立吉澤記念美術館小堀鞆音没後八十年記念展図録(平成23年10月1日発行)、p62。

編集注2:文末にある「文献D6」とは、「ルーフネットhttp://www.roof-net.jp/」を指す。

2013/09/27(金) 00:00:47|「日本書紀と瀝青」2013|


「BOUSUIデジタルアーカイブ」防水歴史図書館

我が国の防水の歴史を考察する上でどうしても欠かすことのできない文献が何冊かあります。
防水歴史図書館(BOUSUIデジタルアーカイブ)では、そんな文献を1冊ずつ選び、本が書かれた当時の様子、おもな内容、その本のどこが「すごい」のか、現在生きる人たちにとって、どんな価値があるのか、それぞれの資料を担当するキュレーターが、時には執筆関係者への取材を交えて、分かりやすく解説します。

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