金沢駅・鼓門の屋根
金沢駅・鼓門の屋根
金沢駅東口(兼六園口)の広場、近代的・幾何学的なガラスの巨大なドーム大屋根の前で、対称的に質実剛健な木造建築の門が、アクセントを添える。2つの鼓の胴が、波打つ銅屋根支える,鼓門。金沢を訪れた人に傘を差しだすイメージだそうだ。金沢の伝統芸能である能楽(加賀宝生)で使われる鼓をイメージしている。高さが13.7mもある2本の太い柱に支えられた天幅24.2メートルの屋根の門構えは圧巻だ。多くの観光客がまずここで記念写真を撮影する。金沢駅は世界で最も美しい駅14駅の1つに選出されているとのこと。
門の構造、まして屋根の造りは、全く見えないのだが、ちょうどいいものが、駅構内に展示されていた。建築に先立ち十分の一の模型を作成して、柱や梁の重なり具合、組み立て順序を慎重に検討したのである。素材は米松集成材、屋根は銅板の一文字葺き。屋根の複雑な構造は、この模型でしか見えない。
この波打つ屋根と太い柱を持つ鼓門、実はただの門ではない。巨大なガラスドームの雪受けと、大量の雨水を貯水槽に導き、さらに地下部の換気機能も担っているという。
2019/09/02(月) 23:20:36|屋根|