広島の茅葺フォーラムで、天智天皇の小屋に会える?
広島の茅葺フォーラムで、天智天皇の小屋に会える?
小倉百人一首 第1番 天智天皇
「あきのたの かりほの庵(いほ)の とまをあらみ わがころも手は 露にぬれつつ」
光琳かるたのとり札に画かれた「仮庵(かりほ)の苫(とま)」。天智天皇を濡らした苫屋根です。
実った稲を鳥獣から守るために、仮の小屋を作り、見張っている。その屋根が粗末な草葺き=苫(とま)なので、雨露がしのげず衣が濡れてしまう、という歌。雨漏りの歌です。
百人一首巻頭のこの歌を詠んだ天智天皇を祀る近江神宮は、「かるたの聖地」といわれています。その歌が雨漏りの歌だった。ルーフネットと日本防水の歴史研究会は、天智天皇は、日本書紀に記された「燃える土」=アスファルト(当時の用途は防水・接着剤だった)を献上されたこと、そしてこの雨漏りの歌を詠んだこと、この2点において、「天智天皇は防水の祖神である」と主張しています。
日本茅葺き文化協会の会報「茅ふきたより」第2号に、西日本茅葺き民家保存研究会の上田進氏が、茅ボウトウのイメージから展開したモニュメントを紹介していました。
カヤボウトウに足を付け、大きくしたら、こうなりました、という感じです。
6月6日に開催される今回の茅葺きフォーラムでは、これを見ることができます。
稲の実りを心配し、粗末な屋根の雨漏りに心を配る天智天皇はRC建築のメンブレン屋根防水・瓦・板金・桧皮・杮葺き・茅葺きなどすべてのルーファーにとって大事な存在であり、その天智を祀る近江神宮は特別な存在であると思いませんか。今、近江神宮の本殿は茅葺、拝殿その他は銅板葺、この歌にちなんで、小さくとも良いからかるたに係わる施設に茅葺の屋根が欲しいところです。近江の茅葺き職人の皆さん、いかがですか?
2015/05/05(火) 01:01:13|屋根|